公開/更新日:2/14/2024
「レンタルビジネスを始めてみたものの、運営ノウハウがなくて困っている」
「レンタル商品の発送業務が忙しく、業務コストが大きい」
レンタルビジネスを始めてみたら、思っていた以上にレンタル商品の発送業務が忙しく、業務コストの大きさにストレスを感じるケースは多いです。
レンタルビジネスは、いざ始めてみると業務の大半がレンタル商品の管理・発送・返却です。ビジネスが軌道に乗れば乗るほど発送業務は煩雑化していくため、レンタルビジネスを運営するうえでは切っても切れない課題の1つです。
この記事では、レンタルビジネスの発送業務を支援するフルフィルメントサービスについて解説していきます。
フルフィルメントの基本から導入メリットまで丁寧に解説していますので、ぜひレンタルビジネス運営の参考にしてみてください。
フルフィルメントサービスとは?
EC事業におけるフルフィルメントとは、「ユーザーがインターネット上で注文してから、手元に届くまで」に必要な業務全般を指します。
多くのフルフィルメントサービス(発送代行)では、受注からピッキング、梱包・発送するまでの一連のフローをまるごと請け負い、発送業務に関する幅広い支援を行っています。
これらの業務は、すべて自社で業務を行うことも可能ですが、レンタルビジネスを運営する中で以下のようなポイントがネックになりがちです。
レンタルビジネスでネックになりがちなポイント
- レンタル商品の保管スペース/環境
- レンタル商品の在庫管理ミス
- レンタル商品のピッキングミス
- 梱包・発送業務の煩雑さ
- 返却された商品の検品・クリーニング
- 繁忙期と閑散期の稼働差による管理コスト
特に、レンタルサービスが軌道に乗れば乗るほど商品の発送数は増えていくため、必要とされる人件費や倉庫などの管理コストは徐々に膨らんでいく傾向にあります。
一連の発送業務をフルフィルメントサービスへ委託することで、これらの多大な業務コストから解放されるだけでなく、生まれたリソースを使って集客やマーケティングなどの業務に注力できるという効果があります。
具体的に、フルフィルメントサービスを導入することで得られるメリットを解説していきます。
【業務改善!】フルフィルメントサービスを導入するメリット
フルフィルメントサービスを導入することで得られるメリットは以下の通りです。
業務負担が軽減される
レンタルビジネスの大半を占める発送業務を委託できるので、業務負担が軽減されます。
フルフィルメントサービスを導入することで、在庫管理や受注管理から、梱包・発送・返却に至るまでの一連の業務をまるごとアウトソース化できるため、自社で一連の業務を行う必要がなくなり、業務負担が大きく軽減されます。
コスト削減につながる
レンタル商品を管理する倉庫や、人材を確保する必要がなくなります。
「倉庫費」「人件費」は、レンタルビジネスを運営するうえで必ず必要になる固定費ですが、自社で常に確保しておく必要がなくなります。
また、閑散期や注文が発生しない時間帯の待機人材を確保する必要性もなくなるため、コストメリットが大きいといえます。
リソースを確保できる
これまで発送業務や関連する業務に割いていたリソースをまるごと確保できるため、生まれたリソースを他の業務に充てることができます。
レンタルビジネスでは、安定した利益を上げるためには集客やマーケティングなどの業務が非常に重要なため、リソースを企画・集客・マーケティングなどの業務に注力できるメリットは大きいといえるでしょう。
発送品質の維持・迅速化
発送業務の全般を、プロであるフルフィルメントサービスに委託することで、発送品質の維持と迅速化が期待できます。
自社ですべて対応しようとすると、繁忙期や突発的なレンタル増加に対応しきれず、業務ミスが発生したり発送品質が低下する恐れがありますが、フルフィルメントサービスでは安定した稼働を常に確保できるため、安定的に対応ができます。
また、一連の業務プロセスが完全にシステム化されているため、迅速な発送が実現でき、顧客満足度の向上につながります。
フルフィルメントサービスが担うのはどんな業務?
フルフィルメントサービスが担う6つの業務
フルフィルメントサービスが実際に請け負う業務には、具体的に以下の6つの業務があります。
基本的には、フルフィルメントサービスを利用することで以下の業務はすべて委託することができます。
- 仕入れた商品の検品
- 商品の在庫管理
- 受注管理
- ピッキング・検品
- 商品の梱包
- 商品の発送
それぞれの業務内容は以下の通りです。
1.仕入れた商品の検品
レンタルサービスで取り扱う商品を新たに仕入れた際の確認業務です。
レンタルビジネスでは、1度仕入れた商品を複数回レンタルで回すため、商品の仕入れ回数自体は通常のECと比較して少ないものの、仕入れ検品時には以下のような業務が発生します。
- レンタル商品受領時の検品作業
- バーコード管理との紐付け
- レンタル商品の管理場所の設定
2.商品の在庫管理
レンタル商品の在庫が実際に倉庫内にどれくらいあるのか、リアルタイムで確認する業務です。
在庫数や在庫の保管場所に管理ミスがあると、ピッキング業務やEC上での表示などへ大きく影響し、ユーザーへの配送遅延や機会損失へとつながるため、重要なプロセスです。
3.受注管理
ユーザーからの注文情報を基に在庫状況と照らし合わせ、商品の出荷へと進める業務です。
フルフィルメントサービスによっては、レンタルサイトと連携することで在庫管理・受注管理を一元管理できる場合もあります。
4.ピッキング・検品
出荷指示のあったレンタル商品を、所定の管理場所からピックアップする作業。
- ピッキングしたレンタル商品に外見上の不良(傷や破損など)はないか
- 商品に異物などが付着・含まれていないか
- 商品が問題なく動作するか
など、レンタル商品の最後の確認作業も同時に実施します。
スピードと正確性が求められる業務なため人為的ミスが発生しやすく、自社で行うとトラブルが起きやすい業務です。
ユーザーと関わりを持つ唯一のプロセスでもあるため、重要です。
5.商品の梱包
レンタル商品をサイズに合わせて適切な方法で梱包する業務です。
商品の種類やサイズなどに併せて梱包を行うだけでなく、商品の取り出しやすさなど、顧客満足度にも考慮した取り組みが求められます。
6.商品の発送
商品の梱包を終え、発送する業務です。
フルフィルメントサービスを活用することで、システムを通じて配送状況がリアルタイムで管理されるため、ユーザーの安心・顧客満足度の向上にもつながります。
フルフィルメントサービスによっては管理する倉庫を分ける分散発送に対応している場合もあり、スピード感のあるスムーズなレンタル発送を実現できるとユーザーに喜ばれるでしょう。
レンタル特有の業務は?(返却確認・クリーニング)
レンタルビジネス特有のフルフィルメント業務として、顧客から返却された商品の検品業務があります。
レンタルサービス特有である返却プロセスでは、商品の品質を保つためにもクリーニング・メンテナンスを入念に行う必要があり、慎重な作業が求められます。
- 返却されたしたレンタル商品の付属品はすべて揃っているか
- 外見上の不良(傷や破損など)はないか
- 商品が問題なく動作するか
- 次のレンタルに耐えうる状態か
EC向けのフルフィルメントサービスでは、レンタル業務特有の「返却確認・クリーニング」サービスが行われないケースが多いため、必要に応じて自社で体制を整えたり、フルフィルメントサービス側で対応ができるか確認する必要があります。
オプションで付帯作業も請け負う場合も
フルフィルメントサービスによっては、
- ささげ対応(撮影/採寸/原稿代行)
- 流通加工(ラベル貼り・ラッピング対応など)
- カスタマーサポート(コールセンターなど)
- 返品処理・クレーム対応
などの付帯作業を担ってくれる場合もあります。
レンタルサービスによっては「ささげ対応」や「流通加工」などの業務も必要になるため、必要に応じて併せてアウトソース化してしまうのもおすすめです。
また、自社の規模によって十分なサポート体制の確保が難しい場合は、付帯作業に含まれるフルフィルメントサービスを利用することで人件費を軽減できます。
【迷ったらチェック】フルフィルメントサービスを導入するべき?
「フルフィルメントサービスを導入するべきか悩んでいる…」という場合は、以下にあてはまる場合はフルフィルメントサービスの導入を検討してみましょう。
- レンタルサービスを始めたばかりの企業
- レンタル商品の数が増えてきて、発送業務に課題を感じ始めている企業
- 発送業務に占める業務コストが大きく、集客やマーケティングが十分にできていないと感じる企業
- 発送業務に関して、顧客満足度に課題がある企業
特に、「レンタルビジネスを始めたばかりで、発送に関するノウハウがない」という場合は、発送業務に対するノウハウ不足から顧客満足度が低下し、集客やマーケティングなどで苦労するケースもあるため、あらかじめ最初から思い切ってフルフィルメントサービスの導入を検討するのもポイントです。
また、レンタルビジネスを中長期的に続けていく場合は、今後自社のレンタル需要が増加し、規模が大きくなればなるほど発送業務に占めるコストは大きくなります。
現状で発送業務に何らかの課題を感じている場合は、フルフィルメントサービスを導入するタイミングであると考えられるため、導入を検討してみましょう。
フルフィルメントサービスを導入して業務を効率化しよう
レンタルビジネス×フルフィルメントサービスまとめ
- フルフィルメントとは、受注から梱包・発送するまでの一連のフロー
- フルフィルメントは業務が煩雑なためミスが起こることも
- フルフィルメントサービスの導入は、「業務コストからの解放」「リソースの確保」「発送品質の維持」にメリットがある
- レンタルビジネス特有の業務は、体制を構築するなどしリカバリー
- 既に発送業務が原因で何らかの業務課題がある場合は導入を検討してみる
レンタルビジネスを運営していくうえで、業務の大半を占めるレンタル商品の管理・発送・返却業務は、切っても切れない関係にあります。
フルフィルメントサービスの導入を通じて、業務の効率化、省人化を実現し、安定した利益の確保を目指しましょう。
弊社では、お客様とレンタル事業者をつなぐプラットフォームを運営してきたノウハウから、レンタルビジネスの開業に関するご相談をお受けしております。レンタルビジネスを新たに始めるにあたってお困りの点がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。