公開/更新日:12/10/2023
「レンタルビジネスを始めてみたものの、集客が思うようにいかない」
「レンタルサービスの知名度を上げたい」
「とりあえずSNS公式アカウントを始めたものの、コンバージョンが増えない」
思い切ってレンタルビジネスを始めてみたものの、思うように集客できず伸び悩んでいませんか?
レンタルビジネスでは、そもそもユーザーが「その商材をレンタルできることを知らない」というケースも多くあり、通常のEC事業と比較しても新規顧客を獲得しにくい側面があります。
レンタルビジネスで継続的に収益を上げていくためには、まずはサービスの存在を知ってもらう、目を止めてもらうことが必要ですので、開業初期から集客に注力することが大切です。
この記事では、レンタルビジネスで効果的な集客方法を徹底解説していきます。
「ターゲットユーザーの決め方」から丁寧に解説していますので、レンタルビジネスで効果的に集客をしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
【やることリスト】レンタルビジネスで集客を成功するためのステップ
EC領域におけるレンタルビジネスで効果的な集客をしていくためには、「どのような顧客に商材のニーズがあるか?」を分析し、順序立てて実行していくことが大切です。
計画的に施策を打っていくことで、自社がどのようなユーザーに対してアプローチしていくべきかが明確になり、合理的に集客ができます。
集客を実践する際には、以下のステップが重要です。
- ターゲット層しっかり落とし込む
- 適切な集客を実行する(SNS、SEO対策など)
- 既存顧客も大切にし、利用ユーザーの声を活かす
なお、既存顧客から得られる「利用ユーザーの声」は、感想や不満ばかりに目が行きがちですが、サービスや企画の方向性を確認したり、新たなニーズの発見にも役立つので、必ず集客と並行して行うようにしましょう。
それぞれのステップについて、以下で詳しく解説していきます。
「ターゲットユーザー」をしっかり落とし込む
「とりあえずSNS集客が定番なので始めてみる」というような、闇雲な集客は伸びにくいです。
レンタルビジネスで効果的に集客をしていくためには、事前準備として「どのような顧客に商材のニーズがあるか」を深掘りし、しっかり分析することが大切です。
ターゲット設定を行うことで、「どのようなユーザーに対してアプローチをするか」「どのような集客を行っていくか」が明確化されるので、顧客へ向けたキーワードや適切な集客方法が明確化され、自社としての打ち出し方にもブレが生じにくくなります。
「ターゲット設定のやり方が分からない」という場合は、まずは以下の2通りで分析してみましょう。
1.STP分析
STP分析とは、自社の立ち位置や他社と差別化できる点などを洗い出して、ターゲット層を深掘りしていく手法です。
STP分析を通して市場全体を多角的に見つめることで、「どのようなマーケット・ユーザーに対してアプローチしていくのか」が明確になります。
- セグメンテーション:顧客のニーズを見極めるために、顧客(=市場)を細かいセグメントに分ける。
- ターゲティング:顧客(=市場)を選定し、本命のターゲット層を定める。
- ポジショニング:ターゲット層に対して、自社の立ち位置と強みを洗い出す。
例えば、スポーツ用品店が新たに「ゴルフグッズ」を商材とするレンタルサービスを行う場合、
【セグメント】
- 20代〜40代
- 男性
【ターゲット】
- 若手社会人で金銭的に余裕がなく、低コストでゴルフを始めたい
- 社内で上司や先輩に誘われ、年に1〜2回のみゴルフに行くライト層
【ポジショニング】
- 既存事業であるスポーツ用品販売で培った「顧客データ」「販売実績」
というように洗い出すことができます。
2.ペルソナ設定
ペルソナ設定では、STP分析よりもさらに深掘りし、「ひとりの架空のユーザー像」を設計します。
ターゲットとなるユーザーの性別、ライフスタイル、悩みなどを詳細に設定し、架空のユーザー「ひとり」を創り上げていきます。
詳細なユーザー像を設計することで、
- レンタルサービスの本当の利用シーンはどこか。
- ユーザーの悩みはどんな時に生まれるのか。
など、抽象化しやすいニーズが見えやすくなります。
例えば、「ゴルフグッズ」を商材とするレンタルサービスのペルソナ設定をした場合、以下のようになります。
性別 | 男性 |
年齢 | 25歳 |
居住地 | 東京都(一人暮らし) |
年収 | 約250万円 |
仕事 | 中小企業の営業職 |
悩み | 社会人2年目に突入し、職業柄社内の先輩や上司、取引先にゴルフに誘われるようになった。 ゴルフを始めるにはお金がかかるが、一人暮らしなので金銭的に余裕がない。 |
「年齢」「悩み」を細かく決めることで、
- 若手社会人で金銭的に余裕がなく、低コストでゴルフを始めたい
- 年に数回しかゴルフをしないが、ゴルフグッズを揃えたい
というターゲットのニーズが可視化され、彼らに向けたキーワードで集客を行っていくことが明確になります。
上記はあくまで一例のため、ペルソナ設定はサービスや商材の「性別や年代」「展開エリア」「ターゲット層」などで大きく変わります。
レンタルビジネスに効果的な集客方法は?
レンタルビジネスで効果的な集客方法は以下の通りです。
1.インターネット広告
インターネット広告とは、インターネット全般で表示される広告のことを指します。
インターネット広告には、
- リスティング広告
- SNS広告
- 動画広告
などの種類があり、それぞれ掲載する目的に合わせて使い分けることが大切です。
例えばリスティング広告は、検索エンジンの検索結果上位(1〜3位)に固定表示される広告ですが、「商材を検索する=購入を検討している」ユーザーに対して表示されるため、購買意欲の高いユーザーに効果的にアプローチできる特徴があります。
また、動画広告では、「動き」「音」を表現できるので、「ガジェット系」「楽器系」などのレンタル商材と相性が良く、商材の利用シーンや品質などを訴求しやすい特徴があります。
ただし、インターネット広告は、運用コストや制作コストが発生する点に注意が必要です。
2.SEO対策
SEO対策とは、検索エンジンで自社のサイトが上位表示されるように、サイトの構成やコンテンツを整えることです。
ユーザーがサイトへ流入したあとの購入行動を向上させる場合には、サイトの「デザイン」「使いやすさ」などを整えるのが効果的ですが、ユーザーがサイトへ流入する前の流入効果を上げるには、「メディア」「ブログ」の運用が効果的です。
例えば「ゴルフグッズ」を商材とするレンタルサービスの場合、自社のオウンドメディアを開設し、ゴルフクラブのレビュー記事やコラム記事を制作することで、
- 「ゴルフクラブ レビュー」
- 「ゴルフクラブ 高い」
- 「ゴルフ 安く始める」
といった検索ワードでユーザーが流入し、レンタルサービスを知ってもらうきっかけに繋がります。
アイデア次第ではユーザー流入に向けてさまざまな切り口からアプローチできる他、資産として中長期的に効果を発揮します。
後述するSNS運用と組み合わせることで大きな効果も期待できますが、検索結果上位を獲得し効果が出るまでには少なくとも約半年程度の期間を要するため、地道に継続的な投稿・施策が必要です。
3.SNSの活用
スマートフォンが普及したことで、幅広い年齢層のユーザーがスキマ時間などに手元のSNSを利用しています。
SNSを活用した集客は拡散性が高いので、刺さるコンテンツを提供できれば、低コストでも爆発的な効果が期待できます。
SNSを活用した集客には、以下の特徴があります。
- 従来の街中や新聞広告とは異なり、年齢や属性を絞って、よりターゲットに刺さる広告配信ができる。
- 広告感がないのでユーザーに対して不快感を与えずに訴求できる。
- 口コミ投稿も集まりやすいので、「消費者が発信するリアルな声」を確認できる。
開業直後で資金が限られるような場合でも、低コストで効果的に集客ができるため、コストパフォーマンスが高い集客方法です。
SNSにより拡散性や利用ユーザー層が異なるため、自社のブランディングやターゲットに合わせたSNSを選定しましょう。
4.レンタルECモールへ出店する
レンタルECモールとは、様々なジャンルのレンタル事業者が集まって、出品・出店する形式のプラットフォームのことです。
レンタルを検討しているモチベーションの高いユーザーがサイトへ流入するため、
- 「商品が自分に合っているか、まずはお試しで利用したい」
- 「1週間程度しか使用しないので、短期で使いたい」
- 「他社と比較してレンタルしたい」
というユーザーが一定数流入しやすく、新規顧客の集客や商材の知名度がネックになりがちな開業初期でもユーザーを獲得しやすいのが大きなメリットです。
ECモールの特性上、自社との触れ合いが少なく、リピーターが付きづらいデメリットがあるため、中長期的な集客を狙うためにも、他の集客方法と組み合わせた展開が理想的です。
弊社ではお客様とレンタル事業者をつなぐプラットフォームとして「カウリル(クラウド型レンタルシステム)」への出店者を募集しているので、併せて出店を検討してみてください。
既存顧客も大切にする
レンタルビジネスで継続的な集客を目指していくためには、新規顧客の獲得も大切ですが、既存顧客を逃さないことも重要です。
新規顧客に対する集客が「これまでに利用実績がない誰か」であるのに対して、既存顧客への集客は「既に利用実績のある誰か」に対するアプローチなので、より深掘りした訴求ができ、継続的な関係性の構築へと繋がります。
既存顧客に対するアプローチとして、手軽に始められる手段は以下の通りです。
1.メルマガの配信
メルマガ配信は古くからある手法ですが、「セグメントごとに配信できる」「配信時間を細かく設定できる」というメリットがあります。
定期的に顧客に喜ばれる情報や特典を配信し、顧客との繋がりを維持しましょう。
- ユーザーの誕生日に合わせたメールの配信
- 新商品のレンタル開始やキャンペーンの告知
- クーポンの配信
2.LINE公式アカウントの活用
LINEは日本国内における主要な連絡ツールとして活用されているためアクティブユーザーの数が多く、LINEを通じて老若男女幅広い層に対してアプローチができます。
LINE公式アカウントには「ショップカード機能」「クーポン配信機能」などの便利な機能もあり、無料プランでもメッセージを月間1000通まで送信できます。(2023年4月現在)
LINE公式アカウントは、集客や既存顧客へのアプローチを目的としたツールとして開発されているため、最適化された便利な機能を開発コストなしで運用でき、無料で始められるので開発初期からでもスタートしやすいのがポイントです。
ステップと方法を押さえて、レンタルビジネスの集客率をアップしよう
- まずは「ターゲット層」を明確にする
- 基本的な集客方法は「広告」「SEO対策」「SNS」「ECモール」の4つ
- ターゲットや自社のブランディングに合わせて最適な手段を選ぶ
- 「ブログ」「メディア」を活用することで、中長期的な集客ができる
- 既に集客力のあるECモールも積極的に活用する
- 「メルマガ」「LINE」で既存顧客も大切に
レンタルビジネスで効果的な集客をしていくためには、「どのような顧客に商材のニーズがあるか」をしっかり分析し、適切な集客方法でアプローチをしていくことが大切です。
「SNS活用」「ECモール」などの集客方法は、低コストでスタートでき短期的に効果を上げられるのでおすすめですが、中長期的に安定した集客を行うのなら、「SEO対策」「広告運用」を組み合わせるとさらに効果的です。
弊社では、お客様とレンタル事業者をつなぐプラットフォームを運営してきたノウハウから、レンタルビジネスの開業に関するご相談をお受けしております。レンタルビジネスを新たに始めるにあたってお困りの点がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。